ロクトリポート

2017年 10月1日

農と食の体験塾 大豆編 第6回レポート

2017.10.01 19:56:05

旧東大農場において、生態調和農学や都市農業における栽培技術、市民が参加するまちづくりについて「農」を通じて、学び、体験するプログラム 「農と食の体験塾 大豆編」。
7月19日(火)に行った第6回では、肥料散布と草刈り・草むしりの作業と、その後大豆栽培における農薬と害虫防御についての講義を行いました。

ネットを外した後、大豆は順調に育っています。
が、まわりの雑草も同じく背丈を伸びてきています。
1雑草が生えた畑

今回は、大豆に日光や栄養がちゃんと行き届くよう、雑草を取り除き、肥料を根元にまいていきます。
本当は講義を行った後に畑で作業する予定だったのですが、朝9時前にすでに30度近くまで気温が上がっていたので、「少しでも涼しいうちに作業を!」ということで、集合してさっそく畑に向かいます。

ふつうは草むしり→草刈り・土寄せ→肥料散布、という順で行うのですが、今回は一つのバケツを肥料入れとむしった草入れで兼用しなければならない都合から、(草を入れてバケツが濡れることを避けるため)先に肥料をまく作業からとりかかりました。
7肥料

今回使った肥料はナタネ油粕ペレットと有機化成肥料を配合したもので、ひと袋に9%(チッソ)・11%(リン酸)・6%(カリウム)が含有されています。これは
   N (チッソ)  : 「葉っぱ」ものに効く
   P (リン)    : 「実」がなるものに効く
   K (カリウム): 「根っこ」の部分を育てるのに効く
ということから、通称「ハミネもの」と呼ばれる肥料だそうです。

9ハネミの割合

これを大豆の根元にパラパラとまいていきます。
10追肥作業

その次に草刈り用のクワを使って草刈りと土寄せを行いました。
まず、クワで畝を平らにならす要領で雑草の根を掘り起こして草刈りをします。
続いて、大豆の根元に土を寄せ、双葉が土から1cmくらいの位置にあるような状態にします。
これらの作業は、大豆の根を切らないように慎重に進めていきます。
11草刈り

その後、クワの作業でとりきれなかった雑草を手で抜いていきます。この時も雑草を抜いたときに大豆の根まで抜いてしまわないよう、加減しながら進めていきます。
14草むしりアップ
13草むしり

抜いた草は先ほどまで肥料を入れていたバケツに入れ、畑から運び出して処分。バケツやクワなど道具類を洗って、この日の作業は終了です。大雨の翌日で、長靴にも道具にも泥の塊がくっついてしまって大変でしたが、畑はこのようにさっぱりとしました。
今後、大豆の収穫までの間にこのような作業を1、2回行う予定です。
16草むしり終了


作業が終わってから学生宿舎に移動し、一息入れたところで、今度は講義の時間です。
講師は東京大学生態調和農学機構の技術専門職員の手島英敏さんで、「農薬と害虫防除について」というタイトルでお話いただきました。

まずは大豆についてのおさらいから。
手島さんは、東京で昔から栽培されてきた在来の野菜(江戸東京野菜)の栽培と品種を残す研究をされていますが、大豆の講義でも日本各地で作られている在来大豆について触れられました。ちなみに今回の体験塾の作付でも、11品種中5品種は東京在来の大豆です。

そして話はいよいよ本題の、農薬と肥料について。
大豆はけっこうデリケートな作物で、天候、雑草、病気、害虫などの状況に収量が大きく影響を受け、農薬を使わないと収量が平均30%減少というデータも示されました。一方で、作物にも作業者にも安全な農薬の管理のしくみや、薬以外の手法による病害虫・害虫管理の手法によって農薬の出荷量が年々減ってきている傾向など、生産者の努力も伺うことができました。

今回の体験塾では、除草剤は使わず人手による草刈り・草むしりを行うことにしていますが、講義前にで作業の大変さを体感したばかりだったので、これがもっと広い畑で、従事する人数も少なくて、、と考えると、除草剤や殺虫剤のありがたみがよくわかりました。

以下、記録係の丸山さんのレポートから抜粋です。
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講義は在来大豆のおさらいに続き、農薬の定義、必要性、分類、関係法令、登録や管理など農薬の基礎知識。大豆の病害虫防除の基本、問題視される害虫(マメシンクイガ、カメムシ類、アブラムシ類、タネバエ)、病気(紫班病、べと病、ウィルス病)、防除体系、農薬のローテーション散布などなど、大豆栽培に必要となる具体的な知識に及んだ。

また、一般的な大豆の収量は10aあたり150㎏程度で、北海道は200~250㎏といわれているとのこと(北海道はカメムシ等の害虫リスクが低いため収量が多めになるらしい)。体験塾の大豆畑は2.5aなので順調に推移すると収量は30~40㎏と予想される。

改めて大豆は、天候や雑草、虫害や病気にきめ細かく対応しなければならないこと、それには知識と技術、品種改良、根気が欠かせないことを再認識しました。

質疑では、農薬とは別に害虫のカメムシの天敵について質問があり、クモ、てんとう虫・・・などの具体的な天敵が参加者から上げられ、次回に向けて各自調査することとし散会した。

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病気や害虫については実害の画像も交えて紹介。
20講義 害虫について
去年はカメムシの食害がひどかったと話には聞いていましたが、実際に画像で見るとその被害の深刻さがわかってきます。

次回は夏真っただ中。大豆の開花状況の確認と、草刈り・草むしりを行います。


パブリックリレーションズグループ H




 

 


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