去る夏と来る秋の共演
秋風が少しずつ心地良さを増す頃。夜空では華やかな夏の星座たちが西空に傾き、東の空には秋の星座たちが昇ってきています。
秋を代表する星座たちは、ひとつのギリシャ神話で結びつけられています。物語に登場するペガスス座の3つの星とアンドロメダ座の1つの星が形作る大きな四角「秋の四辺形」を探してみましょう。東の空高くで四角を作る4つの星は2等星が3つ、3等星が1つと暗くあまり目立ちませんが、西の空高く輝く「夏の大三角」から東にたどると見つけやすくなります。
先月19日は「中秋の名月(十五夜)」でしたが、今月17日は「十三夜(後(のち)の月)」です。この十三夜は日本だけの風習で、旧暦9月13日に月見を楽しみます。日本では古くから両方の名月をあわせて「二夜の月」と呼びます。どちらか一方だけ月見をする場合は「片見月」と呼ばれ、あまりよくないものとされていました。
満月よりも少しだけ欠けた十三夜の月も趣があります。
【10月の天文現象】
5日 新月
8日 寒露
9日 水星が東方最大離角
12日 上弦の月
17日 十三夜(後の月)
19日 満月
20日 秋の土用の入り
23日 霜降
27日 下弦の月
【10月中旬夜8時頃の星空】
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