今月の星空

平成28年9月の星空

 秋風が心地良く感じられるようになると、空気が澄みわたり星空を眺めるにも良い季節を迎えます。頭の真上には、まだ夏の大三角がよく見えています。こと座のベガとはくちょう座のデネブをつないで、わし座のアルタイルを2つの星の反対側へ折り返すように三角形をつくってみてください。その近くに北極星が見つかります。
 今月15日は十五夜、中秋の名月です。中秋の名月とは旧暦8月15日の月のことです。旧暦では7~9月を秋としていて7月が初秋、8月が中秋、9月を晩秋と呼んでいました。中秋の名月には芋名月という別名もありますが、外国でも今ごろは農作物が採れる時期であるため収穫月(hervest moon)という呼び名があります。
 月は暦を知らせたり、夜道を照らすなど、昔の人にとって大切な存在でした。そこから自然と月へ感謝する気持ちが生まれ、いつしかお月見の風習につながったと考えられます。月の見える晩には、すすきやお団子を供えてお月見をしてみてはいかがでしょうか。

【9月の天文現象】

1日 新月
7日 白露(植物の葉の裏に、白玉のような露が付くころ)
9日 上弦
15日 中秋の名月
17日 満月
22日 秋分(太陽が真東から昇り真西へ沈み、昼夜の長さが同じ日)
23日 下弦
29日 水星が西方最大離角(明け方、東の空に見やすい)

【9月中旬夜8時頃の星空】
9-1