ロクトリポート

【ろくとたべてる?2018:多摩湖梨編①】

年2017年秋の企画展「今晩なに食べる?~人のカラダは食べ物でできている~」を開催し、
「ろくとたべてる?」のコーナーで圏域の農家さんを紹介させて頂きました。

今年は、農家さんに1年間を密着し、春から収穫までをロクトリポートでお伝えします。
東村山・小山園さんの『梨』の春から秋の収穫までをご紹介させて頂きます。

皆さんは梨づくりの1年を知っていますか?梨の栽培は、年間を通して作業があります。

大まかな流れとしては、
■4月初旬 ・花粉つけ
■5月初旬~6月初旬 ・摘果
■6月初旬~下旬 ・袋かけ・ネット張り
■8月中旬~10月中旬 ・収穫・販売
■11月~3月 ・剪定・誘引・接ぎ木
(年によって天気や気候が異なるので、変化することもあります。)

第1回目は『花粉つけ』を取材しました!

4月4日
梨の花はこのような白い花で、とってもきれいです!

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ブログ

ハチなどの虫や風が花粉を運んでくれていますが、
しっかり受粉させるには、広い畑の一つ一つの花に人の手で花粉をつける事が必要です。

?花粉ってどうやってつけるの?
花と花をそのままつけるではなく、花から花粉を取り出してつけていきます。

まずは、その年、始めの方に咲いた花や蕾を摘み、

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ふるいにかけて、開葯機(かいやくき)という機械にかけ25度前後の温度で約24時間加温します
(葯というのは花粉を包んでいる袋のことで、そこから花粉を取り出します)。

一度にたくさん花粉取り出すと使いきれずに使えなくなってしまうので、
使う時期、量に合わせて花粉を取り出していきます。

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取り出すと黄色い花粉がでてきます。
この花粉はとても貴重でかごいっぱいに摘んだ花から数グラムgしか採れません。
そのため、花粉は増粘剤の粉で6倍から8倍にうすめて使います。

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この花粉を耳かきの梵天のような道具を使ってポンポンと花につけていきます。

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スタッフも体験させてもらいました!(ありがとうございます!)

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この作業はずっと上を向いて、腕を上げているので根気のいる仕事です。
広い畑のすべての花につけていくので大変な作業だということがよく分かりました。
天気や気温によっても花粉つけができる日とできない日があるそうです(雨で花粉が流されてしまったりするため)。
今年は急に気温が上がったため、梨の花が一気に咲いて、10日くらいの間にすべての花に花粉つけをしたそうです。
小山さんたちは、桜が開花してから1週間程度で梨の花も咲くという感覚でみているそうで、
近くの学校の桜の木が目印になっているとのことでした。
また、年々、花粉つけの時期が早くなってきていると感じているそうです。

今回は美味しい梨のための一番初めのとても大切な「花粉つけ」を学ばせてもらいました。
ありがとうございます。

みなさまも収穫までのお付き合い、どうぞよろしくお願いします!

ブログ03花が咲く時期は来年ですが、学校に行くまでや買い物で通る道に隣にこのような花が咲いていたら、梨園と感じてもらえると嬉しいです。

 次は、『摘果 (てきか)』をお伝えします!

研究交流グループ すじの