ロクトリポート

ロクトの庭だより ~セミの観察~

8月も終わり、死んで地面に落ちているセミを見かけるようになってきました。かわいそうですが、その状態だと動かないので、じっくり観察するチャンスです。
今回はアブラゼミを例にセミの観察ポイントを紹介します。

まず、観察の前に。
セミがひっくり返っているので死んでいると思ったら、突然動いてビックリ!なんてことがあります。通称、セミ爆弾。まだ生きているセミと死んでいるセミを見分ける目安は、「脚が開いているか」です。
左の写真のように「脚が開いている」場合はまだ生きている(セミ爆弾になる)可能性が高いです。
一方、右の写真のように完全に「脚が閉じている」場合は死んでしまっている(セミ爆弾ではない)可能性が高いです。参考にしてみてください。

まず目を観察してみましょう。
セミは複眼と単眼という2種類の目を持っています。
顔の両わきにあるのが複眼、そして真ん中にある赤い粒が単眼で3つあります。なので、複眼と単眼を合わせると5か所目があることになります。

次に口。
先がとがったストローのようになっていて、これを木に突き刺して樹液を吸います。木にとまっている(生きている)セミを横から見ると口が木に刺さっているところを見られるかもしれません。

最後にオスとメスの見分け方。
オスには鳴くための「腹弁」という器官があります。セミはオスしか鳴かないので、写真のようにひっくり返して「腹弁」があればオス、なければメスです。

また、メスには卵を産むための「産卵管」という器官があります。こちらもひっくり返して確認できます。

夏の風物詩にもなっているセミ。鳴き声を身近に感じていても、その体をじっくり観察したことはあまりないのではないでしょうか。この機会にぜひ観察してみてください。きっと新たな発見があると思います。

インタープリターチーム K