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【時の記念日100周年企画】  時の展示物

6月10日は「時の記念日」です。
671年6月10日、天智天皇が漏刻という水時計を使って人々に時を知らせたことが「日本書紀」に記されています。このことから、この日が時の記念日に制定されました。
東京教育博物館(現在の国立科学博物館)で時間をテーマにした「時」博覧会が開催された1920年に制定され、2020年は時の記念日 100 周年です。

さて、みなさんは科学館の庭にある2つの時計をご存じですか?
これらは日本書紀に記載がある「水時計」とは異なる「日時計」で、太陽光や、太陽光でできる影の動きから時刻を知る道具です。

世界中の時を知ることができる!【世界日時計】

この世界日時計は地球儀型をしており、地球の地軸や設置場所の緯度・経度を考慮して固定されています。これにより、この地球儀型日時計に対する太陽の向きは実際の地球と常に同様となり、太陽光があたる地球を宇宙から見ているのと同じように観察することができます。


この地球儀型日時計に太陽光が当たっているところは実際の地球上でも昼、太陽光が当たっていないところは夜、その境目は日の出、日の入りになります。太陽光が当たりさえすれば、その瞬間での世界中の時間を知ることができる日時計です。

実用的で超高精度!【天文精密日時計】

日の出時刻や日の入り時刻、太陽の方位と高度などの情報、大気差まで補正し秒単位まで時刻を読み取ることができる、高精度かつ高機能な「天文精密日時計」です。

先端球の影と目盛板から読み取ります。

これはシチズン時計(本社所在地:西東京市)に勤められていた上原秀夫氏による設計です。地球上の多摩六都科学館の位置を基準にして設計された、まさに世界に一つしかない、特別な天文精密日時計です。

晴れた日のご来館であれば、来た時と帰る時で太陽光の当たり方や影のでき方の違いを観察するだけでも発見があるはずです。科学館が再開したら、館庭にある2つの太陽の光を利用した「時計」の展示に大注目です!
※休館中は館庭にもお入りいただけませんのでご注意ください。

【参考引用文献】「時の記念日のおはなし(発行:明石天文科学館)」