今月の星空

2021年04月一覧

2021年 4月の星空案内

春の夫婦星(めおとぼし) アークトゥルスとスピカ

4月の午後9時頃、東の空には明るい1等星が2つ輝いています。一つはオレンジ色に輝くうしかい座のアークトゥルス、もう一つは白っぽく輝くおとめ座のスピカです。対照的な色で輝く2つの星は、アークトゥルスを男性、スピカを女性と見立て、「春の夫婦星(めおとぼし)」とも呼ばれます。地上から見ると2つの星はずいぶん離れて見えますが、実は宇宙空間ではアークトゥルスは猛スピードでスピカの方向に移動しており、およそ5万年後には2つの星は並んで見えるようになります。遠い将来、寄り添って輝く夫婦星に想いを馳せて、春の夜空をお楽しみください。

 

【4月の主な天文現象】

4/4 下弦
4/6~8 月、木星、土星が並ぶ(明け方、東の低い空)
4/12 新月
4/17 月と火星が並ぶ
4/20 上弦
4/27 満月

 

【4月の星空】

★世界一のプラネタリウムで 東京の星空をライブ解説★


当日の天文現象や季節の星座を、時には情緒的に、時にはユーモアを交えながら、わかりやすくお話します。また、投映機「CHIRONⅡ(ケイロンⅡ)」は、世界最多1億4000万個を超える星々を投映するプラネタリウムとして世界一に認定。直径27.5mの大型ドームスクリーンに、微細な星の輝きが広がり、奥行き感のあるリアルな星空をお楽しみいただけます。

【投影スケジュールはこちら】

■全編生解説プラネタリウムのみどころ
「ノチウ -アイヌ民族の星座をたずねて-」

北斗七星の七つの星々は、世界各地でさまざまな民族に目印として用いられ、いくつもの星座が作られました。ひしゃくの形はもちろんのこと、人の姿や、身の回りの品々にも見立てられました。アイヌ民族にもこの七つの星を用いた星座が伝わっています。そのひとつが「アイ・ノチウ(矢・星)」と「ク・ノチウ(弓・星)」。ひしゃくの水をくむ部分の先端が矢、ひしゃくの持ち手のあたりを弓に見ます。

アイヌ民族による星の伝承――ノチウの伝承を知ると、今夜の北斗七星がひとあじ違って見えるかもしれません。

(投影期間:4/16(金)~7/4(日))