今月の星空

2020年 5月の星空案内

どうなる?!アトラス彗星

今年の5月末頃に太陽に接近するアトラス彗星(すいせい)は、この数年で地上から最も明るく見ることができそうな彗星として、多くの彗星研究者が高い関心を寄せていました。残念ながら4月上旬の時点で明るさが鈍っていることがわかり、肉眼での観望は難しい見込みですが、双眼鏡をお持ちで観望に挑戦してみようという方は最新情報も要チェックです。実は、彗星の明るさの予測は大変難しいものです。時には、予想を超えて突然明るくなる「アウトバースト」と呼ばれる現象が起こることもあります。このように彗星は日々変化を感じられる興味深い天体ですので、アトラス彗星の今後にもご注目ください。

〈今月のポイント〉
春の星を探してみよう

①北斗七星を見つけよう
ひしゃくの形をした星の並び、北斗七星を見つけてみましょう。
②2つの1等星を見つけよう
北斗七星の先には2つの1等星があります。うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカです。この北斗七星からスピカまでのカーブを「春の大曲線」といいます。
③「春の大三角」を見つけよう
アークトゥルス(☆)、スピカ(☆)、しし座の2等星デネボラ(〇)を結んだのが、「春の大三角」です。

【5月の主な天文現象】

5/1 上弦
5/7 満月
5/12~15 月、木星、土星、火星が並ぶ(明け方、東の空)
5/14 下弦
5/22 金星と水星が並ぶ(夕方、西の空)
5/23 新月
5/24~25 月、金星、水星が並ぶ(夕方、西の低い空)
5/30 上弦
5/31 アトラス彗星(すいせい)(C/2019 Y4)が最も太陽に接近する

【5月の星空】