農と食の体験塾 大豆編2022の4回目の実習を、7月12日(火)の午前に行いました。
今日の主な作業は、「土寄せ」です。
大豆は育つ過程で背が高くなると、台風などの雨風で倒伏(とうふく)といって株が倒れてしまうことがあります。倒伏を防ぐために、畝と畝の間の土を鍬(くわ)で掻いて、大豆の根本にかぶせます。そうすることで、棒倒しの山のような形になり、大豆の背が高くなっても倒れにくくなります。この作業を土寄せといいます。
鍬を使うことがはじめての塾生も多いので、まずは鍬の使い方をレクチャーします。
「鍬は地面に直角に掘るのではなく、地面に水平に、削るようなイメージで使います。鍬に乗った土をそのままスライドさせて、株元に置きます。それではやってみましょう。」
と手島専門技術職員。
そして各々が鍬を手に取り、やってみると、これがなかなか難しいのです。
昔、鍬を使っていたことがあるという塾生は、さすがにサクサクと土寄せをしていきます。慣れれば、できるようになるのでしょうね。それでも、今日も20名近い塾生がいたため、あっという間に作業は終わりました。
作業後、実行委員から「摘芯(てきしん:大豆の生長点を摘む)をするという栽培方法を見たのだけれど、これは意味があるのですか?」という質問が。
「摘芯は、背が高くなりやすい晩生(おくて)の品種にやると背が高くなりにくくなるため、育てやすいというメリットがあります。」
と手島さんが教えてくれました。そこで、ひとまず本葉がある程度育っている早生(わせ)の品種の3株ずつを摘芯しようということになり、摘心したものとしていないものの生長を比べてみようということに。
摘芯は、本葉が5枚以上でた株の生長点をつまんで取り除くという、とても細かな作業です。
大規模に生産しているところでは、ひとつひとつこの作業をするのは難しいということも教えてもらいました。