ロクトリポート

農と食の体験塾 大豆編2023 【大豆の収穫 続編】

東大生態調和農学機構の圃場で大豆の収穫第2回目。実行委員からのレポートです。

11月14日(火)の農と食の体験塾 大豆編2023では、2週間前には熟していなかった大豆を収穫しました。目黒、馬のかみしめ、みすず、鞍掛(くらかけ)大豆、五葉(ごよう)茶豆、日の丸大豆、丹波黒大豆、青梅(おうめ)在来、くるみ豆、虎大豆、合わせて10品種です。

大豆の育ち具合にあわせた追加の実習ですので、この日は有志のみの参加となりました。9時半、生態調和農学機構の技術専門職員・手島さんが実習の流れを説明してくれ、「くれぐれも、間違えないように!」と念押し。収穫した大豆を種類ごとに収穫袋に入れる作業で間違った袋に入れてしまうと、脱穀以降の作業に支障がでたり、翌年に蒔く種に別の品種が混じったりするからです。
(体験塾 大豆編では、圃場で栽培した株からとった大豆を翌年の種にする、自家採種で大豆を栽培しています。)

実行委員と塾生(あわせて十数名)は、ほぼ枯れ葉色になった大豆の圃場に着くと、いつものように皆で大豆を観察しました。莢を開いて中を見ていいですよ、と手島さんは声をかけてくれますが、塾生はちょっと遠慮がち。経験の長い実行委員や手島さんが、莢をいくつかとって中を見せてくれました。

2週間前、豆がピンク色だったことにビックリさせられた丹波黒大豆は、今回、見事に真っ黒になっていて再度ビックリ。鞍掛大豆はベースが青大豆で、さし色の黒が大胆に入り、日の丸大豆はベージュと赤で極小のお饅頭みたいでした。馬のかみしめは、まだ深緑色の葉が残ってはいたものの、豆は薄緑色で(名前通り)馬がかみしめたような模様がついていました。


↑ 丹波黒大豆、鞍掛大豆、日の丸大豆


↑ 馬のかみしめ


↑ 日の丸大豆

残念だったのは、二粒入りの莢でひと粒はきれいに育ち、もうひと粒はやせっぽちで腐っていたのを見たことです。工業製品でも作ったもの100%が売り物になるわけではありませんが、農産物が表舞台に立てる割合はずっと低いことが見て取れました。

観察と収穫の作業で約1時間が過ぎ、いったん休憩をとりました。雲一つなく風もない晴天で、この時間の体感温度は20℃越えでした。実行委員が水分補給を呼び掛け、塩飴を配ってくれました。この日は今季一番の冷え込みで早朝の気温は6℃、厚着の参加者が多かったです。身体を動かし続けたため、暑いこと暑いこと。〇〇〇テックを着こんできて失敗したとか、2週間前は○○リズムだったのにと笑う声が聞こえました。

大豆が蒔かれたのは6月27日で、1回目の収穫は18週間後の10月31日、2回目の収穫は20週間後の11月14日。(大豆の一生が20週間とすると、2週間は大豆人生の10分の1だから人間だとしたら8年~10年くらいに当たるのかも。恐るべし2週間...個人の妄想です)

次の実習は12月上旬、脱穀です。