9/17(土)10:00～11:30、オンライン講演会が開催されました！こちらのイベント名は、

「ロクトサイエンスレクチャー　宇宙科学奨励賞受賞記念講演」です。

宇宙科学奨励賞とは、公益財団法人 宇宙科学振興会の研究者支援事業です。この事業は宇宙科学分野で優れた研究を行っている若手の研究者を顕彰する目的で行われています。毎年、宇宙理学分野と宇宙工学分野の２つの分野で各1名の研究者が顕彰されます。多摩六都科学館では、受賞された研究者のお二方をお招きして一般向けにご講演を頂いています。

今回ご講演を頂いたのは、宇宙工学分野での受賞をされた、名古屋大学大学院の松岡　健(まつおか　けん)先生です。現在は世界トップクラスの研究機関であるアメリカ・カリフォルニア工科大学(通称:カルテック CALTECH)に出張中とのことで、現地から中継してご講演を頂きました。オンラインの強みが生かされましたね。

講演会のタイトルは

「激しい爆発で飛ばすロケットの挑戦！世界初のデトネーションエンジンの宇宙作動実証」　です。松岡先生のご専門は航空宇宙学。人工衛星やロケットといった分野です。

松岡先生は「デトネーション波」という最も激しい燃焼モードの研究をされており、このデトネーション波を推力とした新しいロケットエンジンの実証実験についてご講演を頂きました。

画像：名古屋大学・JAXA

タイトルの背景になっているのは、実際の実験の様子を映した画像データです。宇宙空間で作動する回転デトネーションエンジンと、背後には地球が見えています。かっこいいですね！

講演会冒頭では、カルテックのあるカリフォルニア州パサデナの街の様子や、カルテックの敷地内の様子などご紹介いただきました。物価上昇と円安の影響で、なんと、キャベツが1000円(！)もするなんてお話もありました。

今回のご講演では実験の映像など、迫力ある動画もたくさんご紹介いただきました。こちらはデトネーション波についてご紹介頂いているところです。実際に必要になるロケットの速度についても、数式を解きながらわかりやすく解説していただきました。

実験時の映像も数多くご紹介いただきましたが、中でも印象的だったのは、松岡先生が研究チームのみなさんとともに打ち上げた、ロケットの打ち上げ映像です。

打ち上げに至るまでにはたくさんのハードルがあり、それらを１つずつ乗り越え、ようやく打ち上げの日を迎えたそうです。こちらにはご紹介ができませんが、講演会中には研究に関わった方々のすてきな画像をたくさんご紹介いただきました。お話をされている松岡先生も感慨深いご様子でしたね。大変迫力があり、胸が熱くなる感動的な打ち上げでした。

まだまだ、実用化に向けてはたくさんの課題があるそうです。さらに研究がすすみ、人や物を宇宙へ運ぶロケットとして活躍する日がやってくるのを楽しみにしています！

改めまして、今回ご参加いただいたみなさま、朝早くからお越しいただき誠にありがとうございました。

そして、ご講演頂いた松岡先生、また、ご協力いただいた宇宙科学振興会の佐々木先生へ、心よりお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。

 

★彡ご講演に参加されたみなさまへ★彡

松岡先生のご厚意により、今回の講演会の簡易版の資料をご用意頂きました。10月31日(月)まで閲覧できるようにいたしますので、内容を振り返りたい方はどうぞご活用ください。なお、コピーや、他者への提供などはご遠慮ください。どうぞよろしくお願いいたします。

9/17(土)オンライン講演会　簡易版資料     閲覧可能な期間が終了いたしました。

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