ロクトリポート

農と食の体験塾 大豆編2022 【大豆の脱穀】

11月1日に実施した晩生(おくて)の収穫から2週間。11月15日の今回は、乾燥させた大豆の脱穀作業です。

大豆の脱穀は、脱穀機などの機械や道具を使うのが一般的です。例年は足踏み式脱穀機(※写真参照)を使用するのですが、今年は作付面積を狭くしたため大豆の品種ごとの収量(収穫できる量)も少ないため、脱穀機を使うとあっという間に作業が終わってしまいます。作業が早いのはいいのですが、異なる品種の豆が混ざらないように、ひとつの品種の脱穀作業が終わる度に脱穀機を掃除する手間の方が大きくなりそうなので、今回は人力(じんりき)で作業を行うことにしました。

※足踏み式脱穀機。片足で踏み込むと突起のあるドラムが回転します。大豆の枝を回転しているドラムの突起に触れさせることで、莢を壊して大豆を取り出します。

さて、その人力による脱穀作業は、大豆を収納していたネットごと、なんと足で踏みます。
これには踏ん張る力が必要です。みなさん、運動をするように一生懸命、大豆の枝、莢ごと踏み潰すように足踏みします。そうすると莢から大豆が飛び出してきますが、豆は全く割れていません。なんとも丈夫です!

ネットを何回か裏返し、踏んでもザクザクいう音があまりしなくなってきたら、ネットから枝を取り出します。枝と枝の間にある莢には、まだたくさんの大豆が詰まっているので、莢から取り切れていない豆をひとつひとつ手で取り出していきます。
みんなで丹精込めて育てた大豆は、一粒たりとも無駄にはしたくありません。そのため、細かい手作業となり、時間もかかります。ひとりでやっているとめげそうですが、参加者をグループにわけ、会話をしながら作業を楽しみました。

12品種の脱穀作業を2時間こつこつと行い、ようやく終わりました。

作業終了後の振り返りの時間では、
・大豆ができるまでの一連の作業がわかってよい
・踏んづけても割れない大豆の頑丈さに驚いた
・機械で作業することのありがたみがわかった
などの声が聞かれました。

次回は、できのいい大豆とわるい大豆を選り分ける「選粒(せんりゅう)」と講義を実施予定です。お楽しみに。

脱穀後の様子。次回はこの豆を選り分けます。