ロクトリポート

科学館の屋上の砂 ~飛来物の調査2~

前回5月の報告に引き続き
科学館の屋上へ飛来した砂粒についての報告です。
(前回の記事↓)
https://www.tamarokuto.or.jp/blog/rokuto-report/2015/05/03/

5月

5月 鉱物写真 HP

2015年4月2日~5月5日(写真の幅6㎜)↑
斜方輝石、角閃石、石英などが見られました。
斜方輝石は関東ローム層起源、その他はコンクリートがはがれたものだと考えられます。

6月

6月IMG_4339 (5)s HP

2015年5月5日~6月9日(写真の幅6㎜)↑
磁鉄鉱の自形の結晶を伴う斜方輝石がありました。これは関東ローム層起源だと考えられます。
火山ガラスのように見えるものが入っていました。2015年5月29日に口永良部島が噴火していますが、
関東ローム層起源の可能性もあるため、噴火との関係は不明です。

7月

鉱物写真 7月 HP×20

2015年6月9日~7月12日(写真の幅3㎜)↑
珍しく雲母が入っていました。
建材として使われている石材からはがれたものの可能性が高いと考えられます。

8月

鉱物写真8月 HP

2015年7月12日~8月9日(写真の幅3㎜)↑
錆や切削屑などの人工物起源のものが多く入っていました。
自形の角閃石にもコンクリートの破片が少し付着していますので、これも人工物でしょう。

これまで半年間の調査から、関東ローム層とコンクリートや人工物からはがれたものは ある程度起源を特定できそうです。 今後はそれ以外の飛来物に注目して調査を続けたいと思います。

(次回の報告は2016年1月の予定です。お楽しみに)

自然チーム 地学担当