ロクトリポート

ネミスティウム・ジャポニカム

■西多摩郡日の出町三ツ沢の四放サンゴ化石

日の出町の三ツ沢と水口の石灰石からは四放サンゴ、硬骨カイメン、腕足動物、コケムシ、ウミユリ、コノドントなど多くの化石が発見されています。これらは石灰紀前期の化石で、東京都内はもとより関東地方で最古の化石です。

この石灰石はその当時、現在の日本列島から遠く離れた赤道付近の暖かい海でリーフ(礁)を形成していたと考えられます。 その後、リーフを載せていた海底火山ごとプレートとともに移動し、日本列島に衝突して付加しました。

四放サンゴは古いタイプのサンゴで、現在の海で繁栄している六放サンゴ類とは骨格の仕切りの構造などが異なります。四放サンゴは古生代に大繁栄しましたが、ペルム紀の終わりに絶滅してしまいました。

このネミスティウム・ジャポニカムは展示室5地球の部屋の奥多摩の化石を紹介しているコーナーにも置かれています。ご来館の折にはぜひご覧ください。

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