「X線回折②」
前回も載せましたが、
X線回折のデータがこちらです。
それぞれの結晶には構造を決める固有の結晶系とその格子定数が知られており、
X線回折のデータから計算された結晶面間隔を格子定数から求めた面間隔と比較して
できた結晶がなにかを知ることができるようです。
頂いたデータを見てみます。
黒線が粉末法、赤線が薄膜法の値です。
黒線と赤線のスペクトルより基板以外からの回折と思われるピークの回折角を読みとります。
ここから、ブラッグの条件で面間隔を計算してみました。
立方晶のダイヤモンドの格子定数から求まる面間隔の値とは違いました。
では、なんの結晶なのか?
というのを、探すのはとても難しい作業です。
合成の可能性がある炭素の同素体には、
立方晶ダイヤモンド、六方晶ダイヤモンド、グラファイト、フラーレンがあります。
ちなみに、六方晶ダイヤモンドをインターネットで検索してみると、
ロンズデーライトやダイヤモンドライクカーボンというものが出てきました。
「ロンズデーライトは自然界においては、隕石が地球に衝突した際の巨大な熱と圧力によって、
隕石中のグラファイトの構造が変化し生成される。」
という一文があり、
これらが、試験管の中でできればと思うと、なんだかおもしろいなぁ。と思いました。
つづく・・・
サイエンスチーム
ささき