科学館の雑木林、といっても、現在は樹木よりも草が一大勢力です。
草刈りをして1週間も経つと、苗木のまわりはこんな状態になっています。
このままだと苗木に光があたらないので、人間がちょっとお手伝い。
まわりの草を根元から刈り取って、光があたり、さらに枝を伸ばせる空間とを確保します。
大きく育ってしまえば木の方が優勢なのですが、
生え始めは草の方がずっと優位。
というのも、育つスピードが全然違うのです。
このヨウシュヤマゴボウは、生えてから1カ月程度で1m以上の高さに成長しました。
木が、芯までレンガが詰まった柱をじっくりじっくり作っていくイメージなのに対して、
草は、芯にはコストをかけず、壁だけの柱を速成するようなイメージでしょうか。
この植物の“戦略”の違いにより、木がなくなった土地をまず制するのは草。
草の生態が専門の大学の先生から
「はじめの2年くらいは大変でしょうね~」と予言されていたとはいえ
草の成長スピードとその量は思った以上のものでした。
木の苗木には、陰になったり栄養を取られたりで
なかなか大きくなれないという試練がありますが、
暑い夏、草に負けずに苗木もぐんぐん育っていくことを期待しています。
自然チーム H