ロクトリポート

第31回東久留米竹トンボ大会を見学してきました!

2016年9月11日(日)に東久留米市立第十小学校で行われた
「第31回東久留米竹トンボ大会」を見学してきました。

集合写真

この大会は、毎年、夏休みに「親子で竹トンボをつくろう」の教室をして下さっている
東久留米竹とんぼ協会のみなさまが主催をしています。

地元の東久留米の方が多かったのですが、
佐賀県、福島県、三重県、富山県、群馬県など、全国から強豪が集まりました。
年齢は26歳から85歳までの33名が競技に参加していました。
5競技8種目で競います。

わたしは初めて竹トンボの大会を見たのですが、
やっぱり外で飛ばしている姿は迫力が違いました!!!

最初はとこまで高く飛ばせたかを競う「高度」からです。
高く飛ぶように、力を込めて飛ばします。
みなそれぞれフォームが違うの飛ばしているところを見ているだけで面白いです。

高度の飛ばし方

 飛ばした竹トンボは・・・・

竹とんぼ 空

あっという間に空高く飛んでいきました!

3階建ての校舎は軽々超えていきます。
どこに飛んで行ったのか見失うこともしばしば。。。

高度

どうやって、高度を測っているのか?
というと、デジタル高度計を使っていました。
2点から竹トンボの高度を測り、後で、お互いに平行面からの角度をとって計算していました。

高度計2

ただ、デジタル高度計があっても測るのは人間の目です。
審判の方はしっかり、竹トンボを目で追って、一番高く上がったところの高度を測っていました。

高度計

「滞空」の竹トンボは上に上がり、
落ちてくるときにゆっくり大きく旋回させ、できるだけ長く空中にいました。
こちらは、3人がストップウォッチを持ち、
竹トンボが手から離れた瞬間から地面に落ちた瞬間までを測っていて、
平均値を記録していました。

次の競技はちょっと息抜き!?「的あて」です。
数字が書いてある的に竹トンボを落として点数を競います。

的宛

わざと飛ばないように工夫されたトンボはおもしろかったです。
とても大きいもの、指で飛ばすほどの小さいもの、はねが上下に2つついているもの、
スポンジでできているもの、はねにたくさん穴があいているものなどなど、ユニークなものばかり!
かなり盛り上がりました。

次は「スカイヤンマー」という、
紐をグッと引っ張るとはねだけが高く飛び、滞空時間を競う競技です。
ギアも付いているので、かなり高く飛びます。

スカイヤンマー

午前中のアツい戦いが終わりお昼休憩です。
青空の下、お弁当をみんなで頂きました。
全国から同じ趣味で集まっている仲間同士、休憩中も竹トンボの話で盛り上がっていました。

つくり方や工夫の情報交換

いかに薄くするのか、そして重さだけでなく「しなり具合」のバランスのとり方や、
重りの付け方や磨き方や使っている塗料など、情報交換をしていました。

「竹トンボは本当に奥が深くて、終わりがないんだよ。
何年も試行錯誤して、工夫のし甲斐がたくさんあって、本当に楽しんだよね~。」
と、笑顔で話していてステキでした。

持ってきている竹とんぼ

みなさん、競技用の竹トンボを何本も持ってきています。
これは、その日の風など条件によって使うトンボを選ぶからです。
風が強い日は軽めのトンボにして風にのるようにしたり。。。

ここで、競技用の竹トンボがどのようなものか紹介します!

競技によって形が違い、とても奥深いものなのです。

それぞれのトンボのカタチ

「滞空用」ははねの幅が広く、角度はあまりなく平に近いです。
「高度用」は高く垂直に上がるように、はねの角度がかなりキツくなっていて、先がとんがっています。
「距離用」ははねの角度はあまりなく、はねが細いのが特徴です。

ただ、これは一人の例です。
みなさん、自分で作っては試してを繰り返しているので、
人によって形が全く違い、個性あふれる竹トンボが見られました。

また、種目は大きく分けて2つあります。
イメージ通りの材料は竹だけをつかった「純竹」
もうひとつはなんの素材を使ってもよい「象嵌」です。

「純竹」は本当に竹だけしか使ってはいけません。
この竹トンボを良く見ると、軸にはねが貫通しているのが見えますか?
はねをある程度作ってから、軸をはねの厚み分だけ溝を掘るようにカットし、
はねを入れてから上の部分をまた付けます。
ピッタリに作っているので、一度カットされているようには見えませんよね?
すごい技術力です!!

継ぎ目が見えない

そして、はねの薄さ!!
光が透けています。
これだけ薄くすると、軽く、よくしなるはねになります。

光が透けている

「象嵌」だと多くの人がはねの両端に重りをつけています。
はねの両端を重くすることで、回転を力づよくするためです。
素材はタングステンをつけている人が多かったです。
竹としっかり密着させ磨かれているので、
竹の表面との境目が手で触っても全く違和感ないほどなめらかです。

象嵌タングステン

軸は釣り具でも使用されている強くて軽い「カーボン」で作っている方が多かったです。
釣り具のカーボンは先が細くなっているので、
まっすぐなカーボンを竹トンボように特注されている方もいました。
また、飛ばすときに摩擦を大きくするために
サンドペーパを巻きつけています。

象嵌竹とんぼ

竹トンボの奥深さを紹介したところで、
午後の競技の紹介です!

最後は「距離」を競います。
これは、風向きに大きく左右されるため、みなさん風向きを調べる風船の動きに注目していました。
また、飛ばし方も重要で、これはなるべく遠くに行くように飛ばしていました。

距離の飛ばし方

記録は、レーザーで距離を測ります。
かなり遠くまで行くので測定する人も大変そうでしたが、
遠くまで飛ぶと、みなさんかなり盛り上がっていて楽しそうでした。

アツい戦いが終わり、表彰式です。
みんな、上位者に大きな拍手を送ります。

表彰式2

今回の大会の6種目の優勝した方の記録がコチラ!
「高度」(純竹)31.41m (象嵌)43.68m
「滞空」(純竹)13.90秒 (象嵌)21.22秒
「距離」(純竹)46.26m (象嵌)54.29m

高度の象嵌だとビルの10階ぐらいの高さです。
なんの動力もついてなく、人の力だけで
こんな高いところまで飛ぶなんてすごすぎます!!

ぜひ、みなさまも生でこの感動を味わってもらえたらと思います。
毎年、東久留米竹トンボ協会は大会をしていますので機会があれば見学、
もしくは参加をしてみてください!

手が白い

最後に・・・
みんな手がまっしろ!!

なんででしょうか???

竹トンボが滑らずしっかり力強く飛ばせるように
クライミングで手が滑らないようにつける白い粉をつけているからでした。