2018年5月20日(日)に
「知覚のコラージュ制作ワークショップ ~大人のための乳幼児美術~」を開催しました。
講師はメディアアーティストのやんツーさんです。
こちらの作品見本のイメージから「乳幼児向けのワークショップ」だと思われた方もいたようでしたが
このワークショップの主役はあくまで大人です。
最初の30分間ほどは講師からのレクチャーがあり、
自己紹介として講師自身の作品説明、「メディアアート」「現代美術」について、
そして今回のテーマ「乳幼児美術」について詳しく解説がありました。
「乳幼児美術」は講師のやんツーさんの造語で、
「知覚」と「意味」のコラージュだと説明がありました。
具体的には
・乳幼児のための遊具
・大人にとっても興味深く、価値ある絵画的美術作品
という二面性を持つ作品です。
今回はこれらをふまえ、
「高い、安い」「きれい、汚い」などではなく、全てのものを等価に扱う乳幼児ならではのモノの捉え方も意識して
日用品やゴミから「選び」「並べ(編集)」木の板に固定をして作品をつくりました。
今回は「美術作品」をつくる意気込みで制作をしましたが、
みなさん、真剣に、楽しそうに、夢中であれこれ並べていました。
あっという間に70分間の制作時間を終え、最後は講評会です。
作品を見ながら講師が作品ごとにコメントをしました。
「この留め方は自分は絶対やらないですね。」
「この余白が良いですね。」
「無造作に置いただけのような素晴らしいバランスですね。」
「芝と銀のスポンジの関係性がおもしろいですね。」
「水平垂直を崩す感じがよいですね。自分にはできない。」
など、講師も参加者の作品から刺激を受けているようでした。
参加者からも感想をもらいました。
「もうちょっと時間が欲しかった。」
「今回は100均のもので揃えたとおっしゃっていましたが、もう少し高価なものもあるとおもしろかった。」
「おもちゃをつくるのっていいですね。」
「(今回のように、加工せずに)これでいいんだ。と分かった」
(大人の「玩具」という価値観を子供に押し付ける必要はない。という意味かと思われます。)
参加された方もみなさん刺激を受けていたようでした。
午後の回は講評会の後に少し余裕があったので
こども達に実際に触ってもらいました。
どの作品もとても興味津々ですぐに手が伸びていました。
改めて、同じモノを見ても、見る人、見る立場で見え方は必ず同じではないと感じました。
最後に講師が
「今回のワークショップを受けて、身の回りのモノの見方が変わる瞬間があるといいなと思います。」
とお話されていました。
ご参加頂いたみなさま、講師のやんツーさんありがとうございました!!
写真は竹久 直樹さんにご提供頂きました。ありがとうございます。