ロクトリポート

【クロマトフラワーをさかせよう!】ジュニアボランティアがレポート

3月19日、21日の2日間に「クロマトフラワーを咲かせよう!~水性ペンのペーパークロマトグラフィー実験~」が開催されました。

「クロマトフラワー」とは多摩六都科学館が作った言葉で、ペーパークロマトグラフィーのクロマトと、完成すると花のようになるため名付けたものです。

今回のペーパークロマトグラフィー実験は紙と水を使用し、水性ペンのインクを調べるものです。実験で使った水性ペンの色は何色が混ぜられ、何色から作られたのかが分かります。

今回の実験ではろ紙を使いましたが、ろ紙の代わりにコーヒーフィルターやキッチンペーパーなどの家にあるものでも簡単に実験を行うことができます。
ペーパークロマトグラフィーの実験は自由研究にオススメなので、実験の手順を写真と共に紹介したいと思います。
【実験の手順】
1.必要な材料
・水性の黒ペン・水性のカラーペン(必要なら)・ろ紙やコーヒーフィルター(縦長のものと丸のもの2枚)・水
2.縦長の紙に点を打ち、水に浸す
縦長の紙の下の方にペンで黒点を書きます。
その紙を、書いた点がつからないようにしながら20秒水に浸します。そうすると水が上がってくることが確認できます。20秒浸したら紙を縦にしたまま持ち上げます。少しずつインクの色が水と一緒に上に伸びていくのが確認できるまで10秒ずつ水に浸し持ち上げる作業を繰り返します。
すると、黒以外の色が伸びて出てきていることが確認できます。

3.丸い紙に等間隔で点を打ち水に浸す
丸い紙の1枚は黒ペンのみ、もう一枚はカラーペンのみで 紙の中心付近に点を打ちます。紙を水に浸しやすくするため扇型に折りたたみます。

その後は使った色以外の色が伸びて出てくるまで2の手順と同じです。
また、2で実験した紙と、3で実験した黒ペンの紙を見比べてみてください。同じ色が出てきているはずです。
これらの事が出来ていれば実験成功です!

ではなぜ、使った色以外の色が出てきたのか、その原理を紹介します。
ペンのインクは多くの色を混ぜ、作られていることがあります。その多くの色の中に「水と仲の良い色」と「紙と仲の良い色」があります。水と仲のいい色は水の流れについていくので、上へ上へと伸びていきます。そのため、上の方に出た色は「水と仲の良い色」とわかります。
紙と仲のいい色は紙から離れにくいため、下の方にとどまります。そのため、下の方に出た色は「紙と仲の良い色」とわかります。
水と仲の良い色、紙と仲の良い色を予想して実験してみるのもよいですね。

この実験はコーヒーフィルターなどの家にあるもので簡単に行うことができます。ぜひ、実験してみてください!