ロクトリポート

「<羊毛×アート>あるかもしれない”惑星”をつくろう」を開催しました。

2019年10月14日に
<羊毛×アート>あるかもしれない”惑星”をつくろう を開催しました。

講師は美術作家の渡辺泰子さんです。
渡辺さんは羊毛やフェルトを使った作品も多く、
作品をつくる上でのテーマの根っこには「人間の想像力っていったいなんだろう」
という関心があるそうです。

今回の大事なポイントは2つあります。
・「想像力」について考え、実際に想像力をつかってみること。
・ふわふわな羊毛がしっかりしたフェルトになっていく工程を手の感覚でしっかり捉えること。

最初のアプローチ

作業をはじめる前に、みんなで「想像力ってなんだろう?」と考えました。
「あるんじゃないかなぁ?とかんがえる事」
「空想や発想ができるちからのこと」
など、みなさん自分の言葉で語ってくれました。

次に「惑星」ってどんなもの?と確認し、
それぞれの中でそれぞれの惑星のイメージを膨らませました。

羊毛の扱い方の練習

羊毛をふわっと持って、ふわっとひっぱる。というのが基本的な動作を練習しました。
ギュッと握ってしまうと塊になり引っ張れなくなってしまいます。
上手くふわっと引きちぎる事が出来るようになったら
色を混ぜる方法や、模様を出す方法を教わりながら羊毛に十分に慣れてもらいました。

色選び

好きな色を選びます。
色から発想力が広がるのか、発想したものの色を選ぶのか、人によって違うようでした。
1人20gづつ選ぶのですが、羊毛の状態での20gが意外と多く見え驚いている方もいました。

配置する

選んだ羊毛を丸のカタチに配置していき、5~6層ぐらいに重ねます。
中間の層は外から見えなくなることが多いので、
つくった本人だけが分かる惑星の内部になります。

フェルト化① お湯をかける

配置した羊毛がズレないように洗濯用ネットをかけ
50℃程度の洗剤を溶かしたお湯を振りかけます。
お湯をかけた後、
しっかり全体が濡れるように、ネットの上から優しく押さえつけます。

フェルト化② こする

そっと洗濯ネットをはがし、最初はすご~くやさしくなでるようにこすります。
フェルト化が進むと、羊毛がよく絡んでいるのでずれにくくなってくるので、
少しづつ力を強くしていき、しっかりこすっていきます。

手の感覚を研ぎ澄ませ、全体が均等になるようにこすります。
表を10分以上こすり、裏返して、もう15分程度こすりました。

フェルト化③ 仕上げ

ふわふわだった羊毛がだいぶしっかりした布になってきたところで、
カタチを整えていきます。
縮ませたい部分をしっかりこすり、揉みこみました。
最後にまきすを使って、羊毛の繊維をしっかりからめました。

すすぎ・脱水

洗剤をしっかり洗い流し脱水をしました。

完成!

黒い台を宇宙と見立てて、みんながつくった惑星を並べ鑑賞しました。
本当にどれも個性的でとてもキレイな惑星でした。
並べてみると、ひとつとして同じような惑星がなくおもしろかったです。

表と裏ではだいぶ表情が違います。

最後は講師から
「これからの生活の中でも自由に発想してみること、
想像力を使うことを楽しんでくれると嬉しいです。」
というメッセージで締めくくりました。

写真は石川卓磨さんにご提供頂きました。ありがとうございました。

今回のイベントは、現在開催されいてる
『つむぐ展 ~生きものから生まれる糸と布~』の関連イベントでした。
フェルト化についての展示もあります。
11月4日(月)まで開催しているので、ぜひ遊びに来てください!