ロクトリポート

ロクトの多文化共生推進プロジェクトのご紹介(2020年度)

多摩六都科学館では、より多くのみなさんの学びやコミュニケーションの場を目指しています。
2019年の春から、近年多摩北部でも増加している在住外国人(外国にルーツを持つ方含む)の方たちにとって使いやすい科学館を調べるための調査や、やさしい日本語をとりいれた実践、多言語化の推進を行ってきました。その活動の一部をご紹介します。

1.博物館等における多文化共生の取り組み実態調査

国内調査としてYSC グローバル・スクールと東京都美術館でヒアリング調査を行いました。(予定していた海外調査は、コロナ禍の影響で中止)

2.科学館の多文化共生および多言語化のサービス向上のための環境整備

・多摩六都科学館ホームページで、やさしい日本語による情報発信

毎月プラネタリウム投影スケジュールとイベント情報を紹介しています。
https://www.tamarokuto.or.jp/easy_japanese/

・やさしい日本語のスタッフ研修

9月に、科学館のスタッフを対象とした「やさしい日本語」の研修を開催しました。
2回目となる今回はより実践的に、やさしい日本語の話し言葉でコミュニケーションをとることを目的として、在住外国人(8人)の協力を得て行いました。
前半は言い換えの練習、後半は通常業務のグループに分かれて入館時の窓口業務、展示室やプラネタリウムドームでの質問対応、電話での問い合わせ対応など、各所でロールプレイによる練習を行いました。

・日本語/英語によるガイドブックの制作

多摩六都科学館のプラネタリウム・展示室・イベント紹介、近隣の施設マップを掲載した冊子を日本語・英語併記で制作しました。

・多言語セルフガイドの制作

5つの部屋から3つずつの展示物をピックアップし、日本語・やさしい日本語・英語・中国語・韓国語で紹介した冊子。来館の際、希望者に配布しています。はじめて来る方や、展示を見ることに慣れていない方を意識して制作しました。画像を多く掲載し、多摩六都科学館をイメージしやすい構成になっています。

3.地域在住外国人向けの特別講座の企画・開発・実践
  やさしい日本語を使ったプログラムの開催

・2020年10月「科学館の絵本をつくろう」
海外にルーツを持つ方が対象とし、やさしい日本語で行われた教室。参加者は5つの展示室を見学後、i padを使ってオリジナルの絵本を作成しました。

・2020年12月「やさしい日本語でプラネタリウムを楽しもう」
海外にルーツを持つ方を対象に、やさしい日本語で星空解説を行いました。
動画はこちら

・武蔵野大学連携プロジェクト
武蔵野大学グローバル学部 日本語コミュニケーション学科連携プロジェクト
「多言語で科学館のプロモーションムービーづくり」

▼ロクトリポートに掲載しています
武蔵野大学×多摩六都科学館多文化共生プロジェクト:多摩六都科学館 紹介映像できました!

4.博物館と多文化共生に関する講演会およびワークショップの開催

・多文化共生プロジェクト オンライン成果発表会
・やさしい日本語と博物館・オンライン講座
→2021年2月に、オンラインにて開催しました。その様子は報告書でご覧いただけます。

 クリックするとファイル(PDF)をダウンロードできます。

・その他 研究発表等

本事業は、文化庁「令和2年度 地域と共働した博物館創造活動支援事業」の助成を受け実現しました。

2019年の報告はこちら
2021年の報告はこちら