ロクトリポート

農と食の体験塾2018「大豆編」第1回・2回レポート

2018.07.13 12:38:08

今年で5回目を迎える、「農と食の体験塾 大豆編」。
今年も市民と東京大学生態調和農学機構、多摩六都科学館で実行委員会を立ち上げて企画を練り、公募により集まった26名の参加者を迎えてスタートしました。
昨年度は大豆栽培に加え、研究のための食味試験や大豆料理の実習、有志による味噌作りなど、より発展した活動が展開されたので、今年はリピーターも多く、やる気のみなぎったメンバーが集まりました。

今年度は東京在来種を中心とした大豆の栽培に加え、東大生態調和農学機構で行われている研究との連携(食と農の体験塾の活動が、研究データや実験に使う場となる)も計画されています。

遅ればせながら、開校式と第2回の大豆図鑑作りのレポートをお届けします(今年度は記録係の嶋川さんのレポートをベースにお伝えします)。

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【第一回 開校式】

日時 :2018年5月29日 午前10時~12時
場所 :東大生態調和農学機構 敷地内「学生宿舎」
内容 :概要説明(オリエンテーション)
スケジュール説明、実行委員紹介、趣旨説明、塾生自己紹介等

◇学生宿舎
東大生態調和農学機構敷地内にある 昭和初期に建てられた貴重な文化財。
この建物内の教室にて大豆塾2018のオリエンテーションが行われた。大豆塾の成り立ちと、実行委員の紹介に続いて、大豆塾の詳細なスケジュール、実施内容、機構との連携の説明、諸注意や事務連絡などが行われた。
今年度は機構の2つの研究と連携するということで、手島さんの「(食味試験など)官能データの補強」、深野先生の「ムギにより相性の成長変化を見る大豆品種ごとの根粒菌の土壌組成の研究」2つの研究テーマについて説明を伺った。
最後に参加者同士の自己紹介も行った。

学生宿舎


◇敷地内の圃場の見学
東大の技官の手島さんより、これから大豆畑となる圃場の説明を受ける。参加者は約26名。

圃場見学

次回は、選粒作業体験と大豆図鑑作りに挑戦!


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【第二回 大豆図鑑作り】

日時 :2018年6月5日 午前10時~12時
場所 :多摩六都科学館レクチャールーム
内容 :大豆の選粒、大豆の「種」について講義、大豆図鑑作り
講師 :手島さん(東大生態調和機構)
     原さん(多摩六都科学館)
多摩六都

◇大豆の選粒
一班4人程に分かれてチームごとに豆の良し悪しを見極め、選ぶ「選粒」を実施。私たちのチームは東京在来種「比丘尼びくに」を、他の班では育成種(全国で広く栽培されている品種)の「タチナガハ」の選粒作業を実体験。
選粒
・最初はどれも同じに見えた粒が、次第に皆の目が肥えてきたのか(?)選別が厳しくなる。
・私の班の選粒率は半分位(50%)か?
・機械には出来ない作業だと感じる。(東大生態調和農学機構では手作業選粒との事。)

◇大豆図鑑の作成
16品種の大豆の実物見本と解説を一冊に納めた図鑑を一人一人が作成。
図鑑用大豆パック

・各品種の外見上の特徴と前年の食味投票結果を折り込みながらの解説が楽しかった。
・講師、前年塾生のアドバイスを受けながらの工作。コミュニケーションも深まったかな。
・見本数粒の中でさえ、同品種でも粒の大きさには結構なバラツキがあることを発見する。
・作り終えて、「色柄で区別出来るものもあるが、同色系の品種等を見極めるのは難しそう」との感想もあった。

   大豆図鑑


準備万端!? / 次回は、いよいよ圃場へ!


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パブリックリレーションズグループ H

農と食の体験塾 大豆編 第11回レポート

2018.06.27 18:20:24

旧東大農場において、生態調和農学や都市農業における栽培技術、市民が参加するまちづくりについて「農」を通じて、学び、体験するプログラム 「農と食の体験塾 大豆編」。
2018年度の活動が始まりましたが、去年の様子を知っていただく意味も込めて昨年度の活動報告を続けます。

平成29年10月24日(木)の活動では、作業では、前半に晩生の大豆の収穫を行い、その後学生宿舎で「ポストハーベストのこと~おいしさを守る、収穫と食卓のあいだのはなし~」についての講義を受けました。

今回収穫したのは、目黒、青梅在来、錫杖豆、黒千石の4種。前回と同じく、根の土や葉を取り除いて、品種ごとに収穫袋入れて乾燥・保管のためハウスに運びました。

4実った大豆

  11収穫袋 黒千石

5月から大豆の生育を楽しみに行ってきた畑作業も、これで終わりです。
寂しいような、すがすがしいような風景でした。
13収穫後の畑  

作業の後は、学生宿舎で講義を受けました。
講師は農と食の体験塾の実行委員会メンバーでもある、東京大学大学院農学生命科学研究科准教授の安永円理子先生。「ポストハーベストのこと~おいしさを守る、収穫と食卓のあいだのはなし~」というタイトルでお話しいただきました。
 16ポストハーベスト講義2

ポストハーベストとは、ポスト=~の後 + ハーベスト=収穫、を組み合わせた言葉で、農作物を収穫してから後のできごとを指します。作物は収穫した時点で生き物としての活動がストップするわけではなく、まだ呼吸が続いているために水分の現象や味の変化が起こり、味が落ちていってしまうとのこと。そんな研究分野があること自体が大変興味深く、お話の内容もとても刺激を受けました。

以下、記録係の丸山さんのレポートです。

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雨で前週に予定していた作業を見送り、週末の台風到来もあって収穫前の大豆にダメージが心配されましたが、24日ようやく好天を迎え久し振り汗をかきながら収穫作業を行なった。この日、残っていたのは「目黒」「青梅在来」「錫杖豆」「黒千石」の4種類。「目黒」から「黒千石」に畝の順番に株を引き抜き、根についた土と枝の葉を取り除いて用意したブルーの籾殻袋に収納。3回目の収穫作業で手慣れてきたのか約30分の作業で8袋を収穫、乾燥施設に移動・保管した。

作業中、しぶといカメムシが食らいついていたり、株を抜いた根の土に蜘蛛を見つけたり、錫杖豆の独特の形状や黒千石の莢を剥いて豆の状態を確認したり、収穫できなかった昨年のリベンジ組みを含め、一同、最後の収穫作業を楽しんだ。このあと農村ならみんなで収穫祭を行うところだろうか。

<中略>

続いて、大豆塾実行委員でもある安永円理子さん(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)を講師に「ポストハーベストのこと~おいしさを守る、収穫と食卓のあいだのはなし~」を学んだ。自分には耳慣れない言葉の「ポストハーベスト」でしたが、ポスト(=~のあと)とハーベスト(=収穫)を組み合わせた「収穫のあと」を意味する言葉で収穫後の農産物の鮮度を落とさずに消費者へ届けるための技術全般のことを指している、ということで、「収穫後の生命維持のための呼吸」、「品質低下の要因」、「呼吸の小さいものほど貯蔵性が高い野菜の種類と呼吸量」・・・などの基礎知識から「コールドチェーン」、「包装の役割」、「機能性フィルム・機能性段ボール」、「洗浄・殺菌」、「エチレン作用阻害剤」・・・など具体的な品質維持の技術を紹介。“アスパラや春菊は呼吸作用で育った方向に伸びるので、冷蔵庫では横にせず、縦にして保管するように”、と野菜の常識についてもワンポイントアドバイスがあり勉強になりました。収穫してからの野菜の科学も奥が深い。

 19講義2

春から続いた大豆栽培も、畑での作業は今回で終わり。次は大豆の乾燥を待って、脱穀作業へと続きます。


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