2015年2月11日(水・祝日)に
「チョコレイト・サイエンス ~物理で美味しく~」を開催しました!
タイトル通り、美味しい思いをしながら物理の勉強をしました。
写真だけで、美味しそうですよね?
美味しいチョコは見た目もつやがあります。
まずは、チョコの原料のカカオについて学びます。
今回は、チョコのメーカー「東京フード」の草刈さんが
カカオについてお話下さいました。
チョコは身近にありますが、
原料のカカオから、どのようにチョコになっていくのか?や、
カカオはどんな植物なのか?
など、知らないことは多いですよね?
そんなふしぎを現物や模型をつかって分かりやすく解説して下さいました。
カカオについて学んだあと、実験にうつりました。
今回は3種類のチョコを作り分けます。
①ただ融かして型に入れる
②2段階の温度管理で融かし型に入れる
③温度管理をして融かし、チョコを追加し低温で融かし混ぜ型に入れる
いつもの科学学習室の雰囲気とは違い、
実験といっても調理実習のような、、、とても和やかです。
「テンパリング」という言葉を聞いたことがありますか?
チョコをおいしくする作り方の事で、チョコを2段階で溶かします。
そして、
チョコを溶かす温度管理をしっかりすることが重要です!
今回は「テンパリング」にも挑戦!
和やかですが、みなさん真剣に温度の管理、
かきまぜをしていました。
チョコを冷却中に、
KEKの物質構造科学研究所の宇佐美先生のお話をききます。
なんと、チョコは油脂の結晶だったんです!!
ご存知でしたか?
結晶構造の違いにより、見た目、味、かおりに違いがでるようです。
チョコの結晶構造は、全部で6種類あり、
美味しいと言われるチョコはⅤ型の結晶構造をしています。
テンパリングでしっかり温度管理をしたのは、
チョコをⅤ型の結晶系に育てるために必要な作業だったんです。
学んだところで、お楽しみの試食です!
でも、
すぐには食べずに、まずは見た目、触感、かおりを確かめます。
つやはあるか?
パキッとおれるか?
型から簡単に外せるか?
など、見るポイントを教えてもらいます。
しっかり観察してから、試食をします。
試食もしっかり味覚や嗅覚を働かせ、
3種類のチョコの違いを感じとります。
その後、班ごとに意見をまとめ、
表にまとめ、見比べました。
3種類とも材料は全く同じものを使っているのに、
こんなに違いが出たことに、びっくりしました!
最後に、
結晶構造の違いはどうやって調べているのか?
加速器やX線回折、光についてのお話をして頂きました。
身近なチョコから、最先端の科学にふれる、
とても楽しい教室でした!
サイエンスチーム