2月1日(月)の午前中、先日苗木をいただきに行った西原自然公園に、
ボランティアさん8名と林の伐採作業のお手伝いに行ってきました。
前回記事
https://www.tamarokuto.or.jp/blog/rokuto-report/2016/01/20/
こちらが今回伐採を行う場所。
切り株から育ったコナラ・エゴノキなどの外、自生してきたムクノキ・ケヤキなども生えています。
15年前、ここを試験地としてまずほとんどの木を伐採して、
切り株から生えてくる苗=萌芽による林の再生を目指したのですが、
クヌギやコナラといった雑木林の主となる樹木は萌芽が伸びても
3,4年後すると枯れてしまうものが多く、生き残ったのは3分の1程度だったそうです。
(この実験をもとに、他のエリアは植樹して林を育てる方針で取り組んでいます)
伐採は、ふつうならばチェーンソーで行うところですが、
この日は近くの施設で試験があるため、騒音を出さないためにも、あえての手作業で取り組みます。
直径15cm位までの木を30本、鋸と手斧だけ使って伐採するのが目標です。
まず、幹に切り込みを入れます。
木を倒したい側をくさび形に切り取ります。
低い位置を切るため、辛い姿勢での作業。
そして冬場とはいえ、まだ水を元気に吸い上げている木なので、思った以上に切れにくく、時間がかかります。
くさび形に切り取ったら、反対側(切り取った部分の下から3分の1程度の高さ)に切れ込みを入れていきます。
この切れ込みが深くなったところで、くさびを切った側(この写真だと左側)に木を倒します。
これが1本切り倒したところです。
細い木に見えても、倒れると「ドシーン」と思った以上の音と振動が伝わってきます。
危険なので、切れ込みを入れる辺りからは周りで数人が木を支え、倒れる方向に声をかけて人払いをします。
太めの木や背の高い木の場合は、枝にロープをかけて引っ張ります。
この日は西原自然公園を育成する会のみなさんに加え、植木業者さんも来ていたので
倒す方向やタイミングの指示、ロープをかける作業など、とんとんと進みましたが
知識と経験がちゃんとないとなかなかできない作業ばかりです。
西原自然公園を育成する会代表の池田さんによると、
はじめは20年サイクルで伐採を行っていく計画だったものの、思ったよりも木の成長が早く、
これ以上木が太くなると自分たちで切ったり管理することができない、との判断で、
15年での伐採に踏み切ったそうです。
確かに、実際に伐採作業をやってみるとその差は歴然で、
直径10cmくらいの細いと思っていた木でも、切り込み一つ入れるのに悪戦苦闘しました。
さて、木が倒れた後にも作業があります。
切り倒した木の幹は、同じくらいの長さに切り分けます。
立っている幹よりは楽な姿勢が取れますが、これも思った以上の重労働。
直径が10cm程度のものは、シイタケ栽培用のほだ木に。
それより太いものは薪ストーブなどの燃料用、小枝は処分、と分別して積んでいきます。
この頃には、作業している人みんなが、だれが指示するでもなく
幹を切る人、隣で支える人、倒れた幹を切る人、小枝を払う人、切った枝を運ぶ人、と自然に分業して、
順調に作業が進んでいきました。
9時半にスタートして、終了時刻の12時に、予定通り30本の伐採が完了しました。
下の写真が伐採がほぼ終わったころの様子です。
スタート時より、ちょっと木が減った様子がわかるでしょうか?
今回は手作業のため細めの木の伐採でしたが、
この後、2月13日(土)と20日(土)には、チェーンソーを使って直径20、30cmクラスの木の伐採を行います。
西東京市みどり公園課で募集案内が出ていますので、
ご興味のある方はぜひ参加してみてください。
http://www.city.nishitokyo.lg.jp/event/kankyou/kouen/bassaisagyou.html
おまけで。
作業中に越冬中のクマバチに出会いました。
切り倒した木の枝のうろにひっそり隠れていました。
このまま冬が越せるよう、安全な場所に枝ごと引っ越しましたので、ご安心を。
自然チーム H