旧東大農場において、生態調和農学や都市農業における栽培技術、市民が参加するまちづくりについて「農」を通じて、学び、体験するプログラム 「農と食の体験塾 大豆編」。
第22回では、自分たちで種まきから収穫・脱穀まで関わった大豆を使って味噌を仕込みました。簡単に味噌を仕込むといっても、この大豆づくりの活動で育ててきた何種類もの在来種それぞれについて作るので、作業も大変です。
以下、記録係の嶋川さんのレポートです。
【第21回 味噌づくり準備】
日時 :2018年12月11日 午前9~12時、午後1時~3時
場所 :東大生態調和農学機構 学生宿舎にて
内容 :味噌造り(AM:準備/PM:味噌仕込み)、食味試験
講師 :手島さん(東大生態調和農学機構)、廣澤さん(農と食の体験塾実行委員会/味噌ソムリエ)、
/参加者20名程
◇ 朝の気温は2℃まで冷え込みました。多摩六都のEVで圧力鍋やコンロが運ばれて来ました。木造宿舎の中は外気温と同じかな~?
◆ 準備-1
昨日から24時間浸漬した大豆は水分を含んで、大分ふくらみました。(乾燥状態から約2.2倍の重量になるそうです。)
黒板に書かれた配分に従って塩と米麹の計量をして一旦袋詰めをしておきます。
塩の量にはちょっとビックリです
◆ 準備-2
宿舎の鍋、多摩六都と塾生たちが持参した鍋を総動員して9+2品種の大豆を蒸煮します。(圧力鍋なら20分程です。)なにしろ品種が多いので、皆バタバタと厨房内を動き回っています。
煮あがったら、ザルやボウルに開けます。熱が適度に取れたらジッパー付保存袋に入れてひとまず準備完了。五葉茶豆の量は半端じゃありません!
◆ 準備-3
厨房の隣の教室では豆煮と並行して、昨年の大豆塾で仕込み10か月熟成した味噌をプレゼント及び販売する為の袋詰め作業が行われています。作業BGMは♪手前みそのうた♪でした。
又、今年収穫した12品種の大豆を一定量の群で見る事の出来る透明容器見本を作成しました。大豆図鑑の見本は品種毎に一粒なので、品種の中での個体差が解り難いですが、そこを補ってくれる事を期待しています。(唐澤さんのアイデアです。)
◆ 昼食
午前中から準備に参加した人達へのご褒美です。小豆ごはん、採れたての野菜を入れた味噌汁、セロリの漬物などなどでお腹一杯になりました。
ホッとしている塾生に「これからが味噌作りの本番ですよ!」と唐澤ソムリエが喝をいれます。
◆ 味噌造り(仕込み)
味噌造り経験者は9品種・少量班に、未経験者は2品種・大量班に分けての作業です。
① .麹と塩を良く混ぜる。(塩切り麹)
④ 味噌団子を作り空気を抜く。
⑤ 容器の底に団子を投げ入れ、空気を抜きながら詰める。
【コツ】
ビニル袋に付着したペースト状大豆を無駄なく利用するには、まずはカマボコ板で袋の上から擦って底部の片角まで寄せておきます。その角を鋏で切れば気持ちよく最後まで出す事が出来ます。味噌の表面をきれいな平らにならすこと、ラップと味噌を密着させて空気に触れないこと(唐澤さん直伝のスゴワザです。)
◆食味試験
昨年の塾で仕込んだ味噌の味比べです。
対象は在来6品種(東京八重成、小笠原在来、比丘尼、目黒、みすず、青梅在来)と育成2品種(エンレイ、タチナガハ)です。私には甘さと辛さしか判別出来ず “違いの解るオトナ”にはなれませんでした。(どれも塩が強いように感じましたが、単なる言い訳です。次は塩分なしの蒸煮大豆でも挑戦したいですね。
◇今年の塾は今日でおしまいです。来年1/22に終了式と最終講義の予定です。皆さん、お疲れ様でした。
塾生の武田さんからは趣味のペーパークラフトを頂きました。
少し早いですが、メリークリスマス!(入れ子の北欧風マトリョーシカ型サンタです。)