ロクトリポート

【開催報告】みんなのプラネタリウム ~やさしい日本語でプラネタリウムを楽しもう~

<2023.2.5実施>
多摩六都科学館では、地域に住む外国人や様々な文化を持つ人と科学でつながることを目指して、WEBサイトをはじめとする広報や展示室ワークシートの多言語化に取り組んだり、「やさしい日本語」でのプログラムを実施したりしています。
そのうちのひとつがプラネタリウムの解説を「やさしい日本語」で行うもので、今年度は9月に続いて2回目の開催となりました。
今回はタイトルを「みんなのプラネタリウム」として、外国にルーツに持つ方とその家族だけでなく、やさしい日本語が適する方にまで対象を広げました。

当日は未就学のお子さんを含む家族連れや、日本に来てまだ間もないという日本語教室のグループ、そして当館での「やさしい日本語」の取り組みに興味を持ってくださった方々、総勢40人の参加者をお迎えしました。

館内の表示は簡潔な表現で、そしてビジュアルを効果的に使いながら制作しています。
この日はさらにルビを振った掲示物を用意しました。

冒頭には「やさしい日本語」の紹介がありました。
「やさしい日本語」が考案されたのは、1995 年の阪神・淡路大震災がきっかけだったと言われています。当時、滞在していた多くの外国人が日本語を十分に理解できず、必要な情報を得られないために被害を受けたり、避難所が分からず困難な思いをすることがありました。
考案当初は日本語が不慣れな外国人に早く的確に情報を伝えることを目的としていましたが、現在では自治体や外国人支援団体でも生活情報などを伝える手段として使われるようになりました。

Credit: International Astronomical Union

解説員はゆっくり、はっきりと、大切な言葉は繰り返して話します。
スクリーンの表示にもルビを振ってあります。
やさしい日本語とはいえ、重要な言葉は言い換えず、簡潔な説明をつけます。

credit: JAXA

今回は星空解説のあと、国際宇宙ステーション(ISS)から見た地球の光景をご覧いただきました。

終了後の参加者からのコメントを紹介します。
・みんながわかる説明だった。そしてだれともお話しできる内容でした。
・もっと星を見たいと思いました。普段星空を見ている時間が短く感じました。

お話ししたところ、「プラネタリウムをはじめて見た」という方もいらっしゃいました。
今日のイベントが星空を見上げるようになったり、科学館に足を運ぶきっかけになればとてもうれしいです。