ロクトリポート

南極の氷の中の粒

2023年7月29日(土)に国立極地研究所主催の「南極・昭和基地ツアー」というオンラインイベントを開催しました。
本イベントでは約1時間ほど、当館と南極の昭和基地がオンラインでつながりました。
参加者は昭和基地の隊員に質問したり、南極の氷を観察したりしました。


イベントの様子


南極の氷の展示

極地研究所から提供された南極の氷は、展示してる間にどんどんとけていきます。
この氷はおよそ1万年前に南極に降った雪が押し固められたものです。
氷をよく観察すると、雪の隙間にあった空気が気泡となって残っているのが見えます。
風で飛ばされてきた鉱物の粒などが入っていることもあります。


指の先に黒い点が見えます。


拡大してみると、気泡と黒っぽい色をした粒が見えます。


完全にとけた後に粒を取り出して顕微鏡で観察してみました。
黒雲母のカケラのように見えます(粒の幅約0.5㎜)。

昭和基地の近くには、雲母を含んだ岩石(片麻岩など)がありますので、
それが砕けて砂粒サイズになったものが風で飛ばされてきたのだと想像できます。

 多摩六都科学館に常設展示している南極昭和基地の近くの岩石。

多摩六都科学館では今後も地学関連のイベントを開催する予定です。
ご興味のある方は定期的に当館のHPをご確認ください。

【地学担当】