科学館の雑木林の木を伐採した跡地に、
ボランティアさんたちが中心となって新しいビオトープ池を作っています。
場所は、駐車場から館の建物に向かう歩道のすぐ脇です。
去年の秋には科学館のお客様も交えて「理想のビオトープの姿」を考えるワークショップも行い、
池を作る場所、方法、植栽などについて意見を出し合ってきました。
はじめは、掘った穴に防水シートを敷いて
地面から自然に水辺につながった池を土を掘って池を作る方法を検討していましたが、
この方法だと、防水シートがその下から生えてくるクマザサなどの芽で破られる恐れがあるため
今回はプラスチック製の成型池を使ってみることにしました。
まずは深さ1mほどある池を埋める穴を掘ります。
駐車場工事の関係で根っこごと木を抜いたエリアだったため、土が柔らかく、
また、活動曜日をまたいで多くのメンバーが集まり、男手5~6人で作業できたため
思った以上のハイペースで大きな穴が掘れました。
掘った穴にプラスチック製の池を埋め、水平になるよう調整。
位置が決まったら、池と穴のすき間を土で埋めて、ここまでは順調!
...と思ったところでちょっと不具合が発生しました。
土の重みでプラスチック池が押され、変形しはじめてしまったのです。
(池は大きい割に大人2人で楽々運べるくらい軽い素材でした)
いまさら掘り返すのも大変なので、急遽、池に注水開始。
水圧でゆがみが取れることを期待して、ドキドキしながら待ちます。
池に水が満杯になったところで何とかゆがみが軽減でき、一安心。
池の脇に水辺植物の植わった火鉢も埋め込み、だいぶ形になりました。
仕上げに、以前雑木林の歩道脇に積まれていた石をリサイクルして、池のふちに並べました。
この石が、泥の流れ込み防止と、生きものが出入りする足がかりの役割をします。
1日がかりの作業になると思っていましたが、何とお昼前にはほぼ完成。
今はまだ、ただ水道水が張ってあるだけですが、
これから水生植物の鉢を入れたり、まわりに木を植えたりして、
だんだんと生きものの住みやすい環境を整えていく予定です。
来館したお客様用の歩道のすぐ脇にあるので、
通りがかったときに、どんな様子になっているかのぞいてみてくださいね。
(ただし、水深が1mくらいありますので、くれぐれも落ちないように!!)
ちなみに、池作りと並行して、その脇に早速ミカンの木を植えました。
以前、ボランティアさんが科学館の建物の裏に植樹してくださったものです。
長い間ずっと日陰で過ごしてきた木ですが
明るく広々した場所でぐんぐん大きくなって、
そのうち実もつけてくれるといいなぁと期待しています。
自然チーム H