旧東大農場において、生態調和農学や都市農業における栽培技術、市民が参加するまちづくりについて「農」を通じて、学び、体験するプログラム 「農と食の体験塾 大豆編」。
大豆の収穫が進み、第14回からははじめに収穫した大豆が乾燥したので脱穀作業もスタートしました。
以下、記録係の嶋川さんのレポートです。
【第14回 大豆収穫・脱穀】
日時 :2018年10月23日 午前9時~12時
場所 :東大生態調和農学機構 調整施設群の軒下・圃場にて
内容 :脱穀(3品種)、収穫(1品種)
講師 :手島さん(東大生態調和農学機構)/参加者12名程
◇天気予報がはずれて途中から雨が降り出しましたが、施設の大きな軒下にて脱穀班は何とか作業が行えました。収穫班は小雨の中の作業となりました。
栽培12品種のうち5品種が収穫され、畝が見えるようになって畑の様相が変わってきて来ています。
◆脱穀/「小笠原在来」、「東京八重成」、「エンレイ」の3品種の脱穀を行いました。
・脱穀には3種の機械を使用しました。
① 足踏脱穀機
脱穀機、トーミの原理は昔ながらの先人達の知恵をほぼそのまま生かしていると感じます。選別機は水平より少し傾いたベルトコンベアー上の大豆の転がりの違いで選り分ける優れものです。
・脱穀機を使用してみての感想です。
収穫株の茎の根元を手の平全体で握れると安定して莢の扱(こ)き取り作業が行えますが、在来種の根元が短く指先だけ掴んでの作業となりました。根元近くの莢を扱(こ)くのが危険で難しく、結果、手作業となりました。収穫時になるべく根元に近い部分を刈り取ることが、後工程のここで生きてきます。経験してみないと解らないですね。「エンレイ」は比較的、根元茎長が長かったようです。
脱穀で割れなかった莢を足で踏んだ後に、更に手作業で揉んだりして莢から豆を出します。機械で出来ないことは手作業になります。人間の手作業はやっぱり万能です!
・トーミに投入する際には、茎や枝をなるべく一緒に入れないように事前に手作業で取り除いておくことが2番口、3番口に落ちる割合を減らすポイントのようです。
・選別機使用時のポイント(?)
大豆の選別は2種類に分かれます。上段は販売用や次年度の種として利用できる丸いもの、下段には変形したものが落ちます。転がり具合は、なかなか気まぐれなところもあるようで、最終的には人間の眼が頼りになります。
・収穫量 「小笠原在来」3.8kg/「東京八重成」1.2kg/「エンレイ」 4.4kg
角桝に平らに敷き並べるとその量の差が歴然です。このまま送風乾燥庫へ。
◆収穫 / 在来種の「目黒」を全株収穫しました。
収穫班の皆さん、少人数での雨中の作業、ご苦労さまでした。ネットに入れて機械送風乾燥庫へ。
◇豆を取った後の残渣がトラック一杯。ビックリです。残りの6品種の収穫も、もうすぐです。
※次回10/30収穫&脱穀作業予定です。