皆さん、こんにちは。
すっかり春らしい陽気になり、館庭のソメイヨシノも少しずつ蕾が開いてきました。
多摩六都科学館では、ハスをプログラムで使うために育てているのですが、このソメイヨシノの花が咲くころに植え替えを行っています。
皆さん、ハスはご覧になったことがありますか?
こちらが当館で育成しているハスの写真です。
ハスの花は6月末くらいから咲き始め、夏の間中花を咲かせます。そして秋になると葉も花も枯れ、冬の間は泥の中で休眠をします。
この泥の中で眠っている部分を「地下茎(ちかけい)」といいます。文字通り土の中で育つ茎のことです。地下茎は夏の間にたくさん伸びていきます。池などの広い場所では問題ありませんが、小さな鉢植えで育成していると鉢の中で地下茎が詰まるため、1年に1度地下茎を切って植えなおすことが必要です。
その作業を先日行いました。
1.地下茎の取り出し
どのくらい地下茎が伸びたのか楽しみにしながら泥の中から取り出します。
取り出したところ。
2.水洗いと観察
3.株の切り出し
この地下茎の中からよく育っている部分を切り取り、新しく鉢に植え替えます。
切り出した株の様子
ところで、この地下茎の断面はどうなっていると思いますか?
よく見てみると…
たくさんの穴が開いているのが分かります。
皆さん、このような穴の開いているもの見たことありますよね?
そう!レンコンです。
レンコンは食用のハスの地下茎の太った部分を食べているのです。なぜこのような穴が開いているのかというと、空気の通り道になっているそうです。泥の中でも効率よく空気を送れるようになっているんですね。
この地下茎を鉢の中に植え戻して作業は終了しました。
うまくいけば4月の終わりごろには葉が出て、6月の終わりには美しい花を見せてくれる予定です。
楽しみに待ちたいと思います。