ロクトリポート

月を撮影する

月は空にあれば明るく大きく見えるので、とてもみつけやすい天体です。今回はこの月を撮影した写真と、その撮影方法をご紹介します。

【スマホで撮影】

先のロクトリポートでは惑星のスマホ撮影をご紹介しましたが、もちろん月も撮影できます。カメラの設定を調整したら、スマホがぶれないように脇をしめしっかり固定して撮るのがコツです。

慣れてきてズーム撮影機能があるなら、月を大きく写してみましょう。スマホを三脚(最近は1500円前後でリモコン付きのスマホを取り付けられる三脚も販売されているようです)などに固定できると、より良い条件で撮影できます。「カメラの設定は自動調整のみ」というスマホなら、空が比較的明るいうちに撮影した方が、月の形をわかりやすく写せるかもしれません。

【ズーム機能がついたデジカメや天体望遠鏡を用いて撮影】

光学ズームやデジタルズームの機能があるカメラなら、設定を調整して月の海やクレーターもはっきりと簡単に撮影できます。ズーム機能がないカメラやスマホなら、天体望遠鏡でのぞくようにレンズを近づけたり、専用のアダプタで調整すれば同じような写真が撮れます。少し練習は必要ですが、工作で作る小さな望遠鏡でも写せるので、お持ちの方はぜひ挑戦してみてください。

昇ってきたばかりの月と地上の景色、花や木々、雲を入れて撮影すると、趣ある写真にもできます。自分なりの構図を考えて楽しむのも良いのではないでしょうか。また、撮影する時は明るい昼間のうちに空が開けている場所を見つけておくのがおすすめです。くれぐれも車が通る道路や危険な場所での撮影はしないでください(緊急事態宣言が出されている間は、ご自宅で安全に空が見える場所を探してくださいね)。

【参考】東京での月の出の時刻とおおよその方角

4月8日(水) 18時19分 東より南へ約5度

4月9日(木) 19時33分 東から南へ約13度

4月10日(金) 20時45分  東から南へ約20度

4月11日(土) 21時56分 東から南へ約25度

さて、3月27日のロクトリポートでも紹介しましたが、本日(2020年4月8日)は今年地球に最も近い満月で、いつもより見た目が少し大きくなります。今年最も遠い満月は10月31日なので、同じ倍率と構図で月を撮影して自分で比べるのも楽しそうです。

最近では見かけの大きい月は「スーパームーン」と呼ばれ注目を集めていますが、実はスーパームーンは天文学として正式な言葉ではなく、その定義も曖昧です。国立天文台のホームページでは、このスーパームーンや月の見かけの大きさについても詳しく紹介していますので、ご興味があればぜひ一緒にご参照ください。

よくある質問「2-7)『スーパームーン』ってなに?」

ただ、スーパームーンでもそうでなくても、写真を撮っても撮らなくても、月の楽しみ方は人それぞれです。ぜひ自分なりの楽しみ方で月を眺めてくださいね。

※星や月を探したり撮影する時は、ご自宅など安全なところでお願いします。また、子どもの皆さんはお家の方と一緒に見るようにしましょう。