ロクトリポート

カイコ はじめての飼育観察日記 ~29~

糸を太くしたい!

何本か、長くとれた糸があるのですが(詳しくは前回のブログを読んでみてください。)、
鍋からとれた糸(繭6個分)ではとても細く
このままで使うのは難しそうだったので撚って太くしてみました。

糸の撚(よ)り方

”撚る”ために『スピンドル』という道具を使いました。
来週行う予定の「羊の毛から毛糸を紡ごう!」というイベントでも同じ道具を使います。
羊の毛もカイコの糸も同じ道具を使うことができます。

今回は、大きく分けて4つの工程で行いました。

繭6個分の糸、5本を1本に撚る

▼5本の糸をスピンドルに結び、こんな感じでセットします。

▼糸をピンと張るように持ち、スピンドルを時計回りに回します。
十分撚りがかかったら、スピンドルの上の部分に引っ掛けていた糸を緩ませ、スピンドル自体に巻き付けます。

▼撚った糸はこんな感じで巻き付けていきます。

①で撚った糸を4本に分割し、それらを1本に撚る

▼2回目の撚りは、反時計回りにスピンドルを回しました。
だんぜん2回目の撚りの方がが難しかったです!!!1回目の糸に撚りがかかっているので、すこしたるませてしまうとクルクルっと絡んでしまい、すごく苦労しました。

撚った糸を瓶に巻き、鍋で煮る(撚り止め)

撚っただけでは糸が戻ろうとクルクルっと絡んだり、撚りがとれてしまうので仕上げに煮ました。

▼瓶に緩く巻きつけました。

▼ビンごと鍋で5分程度煮ました

乾かす

お湯につけることで糸をコーティングしているセリシンの接着が緩み、乾燥するとまた接着の効果が出てくるのでしっかりとした1本の糸になります。

太い糸が完成しました!

▼まずは、繭1個分の糸の太さを見てください。
見えますか?髪の毛よりも細く、集中していないとすぐに見失ってしまいます。

▼撚った糸の太さを見比べてください。
上から、繭1個分、6個分(鍋からとった糸)、30個分(1回撚りをかけた糸)、120個分(2回撚りをかけた糸)です。
シャーペンの芯と見比べると細いことが分かると思います。

この太くした糸を何に使うのか・・・。は、次回のお楽しみに!

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