『クモの糸でバイオリン』/大崎 茂芳 著/岩波書店
【私の一冊】佐々木/研究・交流グループ(ラボや教室などでのイベントの企画・制作・運営、展示室の企画・制作、企画展の企画・制作を担当しています)
『クモの糸でバイオリン』/大崎 茂芳 著/岩波書店
「クモの糸でバイオリン!?」突拍子もない発想なので、ふざけた企画なのかと思われるかもしれませんが、研究者がいたって“マジメ”にしっかりと研究した話です。この本には、クモの糸をバイオリンの弦に加工していくまでの過程が詳細に書かれています。
最初はクモとの息が合わずに糸取りに苦労されたようですが、長年にわたり根気強くクモと向き合い、バイオリンの弦にすることに成功し、学会で演奏というかたちで発表をされています。
読み進めていくと、この研究者のクモへの愛情、「つくりたい!」という情熱、探求心にとても刺激を受けました。私も今年、自分で育てたカイコの繭からウクレレの弦をつくりました。音が出た時はとても感動しました。自分の挑戦とも重なる部分があり、一つ一つ課題をクリアしていく様子に一緒になって喜びを分かちあえた気がしました。
もしよければ、ロクトレポートにカイコの飼育・繭の加工について書いているので読んでみてください。
https://www.tamarokuto.or.jp/blog/rokuto-report/category/shizen/%e3%82%ab%e3%82%a4%e3%82%b3/