『トトロの生まれたところ ーふるさとスケッチ日記ー』/宮崎 朱美 絵・文/宮崎 駿 監修/株式会社スタジオジブリ 編集/岩波書店
科学の本棚Ⅱ~科学と女性~
【私の一冊】柏木 めぐみ/自由学園 最高学部(大学部)特任助教 環境文化創造センター研究員
『トトロの生まれたところ ーふるさとスケッチ日記ー』/宮崎 朱美 絵・文/宮崎 駿 監修/株式会社スタジオジブリ 編集/岩波書店
私が担当している狭山丘陵での「自然探索実習」では、「トトロの森」や「クロスケの家」をめぐり、狭山丘陵の自然と人のかかわりを学んでいます。トラスト地の木々を眺め、宮崎朱美さんが描く四季の野草やトトロの森のスケッチを一緒に見ていくと、終わりに書かれている「江戸時代から、人々の生活に寄り添う狭山丘陵。雑木林は人の手入れがあって、はじめて維持できるのです」がわかってきます。
狭山丘陵の自然を守ろうと「(公財)トトロのふるさと基金」がナショナル・トラストによる「トトロの森」の保全を「クロスケの家」を拠点に行っています。小学生の頃友達と遊んだ近所の「淵の森」もトトロの森と呼ばれていました。両親と参加していた保全活動が懐かしく思いだされます。
皆さんもこの本を入り口に、大人も子どもたちも一緒に、身近な武蔵野の雑木林を訪ねてみてください。