科学の本棚~科学と出会う・世界と出会う~

小さなプランクトンの大きな世界

『小さなプランクトンの大きな世界』/小田部 家邦 文/福音館書店

【私の一冊】木下/インタープリターチーム(展示室での解説案内、館庭の自然情報の発信などをしています)

『小さなプランクトンの大きな世界』/小田部 家邦 文/髙岸 昇 絵/福音館書店

 この仕事を始めるまでは、プランクトンというとミジンコやゾウリムシといった学校の理科の授業で習うものくらいしか知りませんでした。それがこの科学館で働くようになり、プランクトン教室をサポートしてくださるこの本の作者、小田部先生に出会ってから、プランクトンの魅力にハマってしまいました。

 ミジンコだけでも、シカクミジンコやマルミジンコなどたくさんの種類がいること(本の表紙に書かれているのはどれもミジンコの仲間です)。水の中を移動するときにくるくる回っているものや、踊っているように見えるもの。ツリガネムシがバネのように伸び縮みする様子。きれいな形の植物プランクトン…本の中に出てくるプランクトンを実際に自分の目で見て、本当に存在することを知って、とても感動しました。

 当館では顕微鏡を自分で操作して観察ができる教室「ミクロ・ラボ 顕微鏡で自由研究」をほぼ月1回のペースで開催しています。小学4年生以上は自分で顕微鏡を使ってプランクトンの観察ができます。小さなプランクトンの大きな世界をぜひ体感しに来てください。