『茶の間で語りあう地球環境問題』/安斎 育郎 著/かもがわ出版
【私の一冊】浅岡/研究・交流グループ(教室やラボプログラム、特別企画展の企画・運営をしています)
『茶の間で語りあう地球環境問題』/安斎 育郎 著/かもがわ出版
高校生の頃、授業で環境問題の調べ物のために図書室で出会った1冊です。1つのテーマは見開き2ページで端的で分かりやすくまとめられていて、全部で63ページととても読みやすい本でした。
「地球温暖化」という問題から様々なキーワードや考えなくてはならない問題が記載されています。「温暖化ガス」についての知識を学び、そのガスがもたらすオゾンホールの破壊について読むと、当時自分が将来大人になった頃、大変な世界になるのではないかと考えていました。28年前に出版された本ですが、4年前の2016年になって初めて南極のオゾンホールの縮小が確認され、昨年の2019年の9月にはオゾンホールが観測史上最小になったという嬉しいニュースがありました。
高校を卒業して環境問題を学ぶ大学に入り、高校の担任に近況報告の機会があり大学の授業で配布された資料を渡すと、「こういう情報が下りてこないのよね。」と先生が仰った言葉が心に残りました。今の時代はインターネットで簡単に調べられる時代ですが、当時は最新の情報を知る機会は少ないのだと感じました。
それがきっかけとなり、環境問題だけでなく科学について「人に伝えたい」という思いが芽生え、現在この職場で働いています。