『未来を変える目標 SDGsアイデアブック』/Think the Earth 編著/紀伊國屋書店
【私の一冊】都築/多摩六都科学館ボランティア(からだの部屋で来館者とのやりとりをし、科学館を楽しみながら活動しています)
『未来を変える目標 SDGsアイデアブック』/Think the Earth 編著/蟹江 憲史 監修/ロビン西 漫画/紀伊國屋書店
長年理科の教師をしていた私ですが、最近、SDGs(持続可能な開発目標)という本を手にしました。
[Sustainable Development Goals]=持続可能な開発目標
SDGsは世界中で政府・国連・市民社会・企業・研究者・女性・若者など様々な立場の人たちが協議を重ね、世界から1000万人もの人々がオンライン調査を通じて声を届けることで成立した「みんなのための・みんなで支える」目標です。
今世紀に入って、猛烈な速さで深刻化する気候変動、貧富の格差の広がり、紛争の多発、難民・避難民の増加と、世界にはこのままではこの地球を子孫の代につないでいけないという危機感があふれています。SDGsはこれらの難問を解決すべく考えられた、非常に野心的な「世界レベルの社会契約」で、世界中の一人一人が主役なのです。
自然科学・その応用の技術が、人類に貢献してきたことは確かであると思います。ただ、子孫のためにも持続可能な世界を存続していくためには、科学・技術(その負の部分も考慮しつつ)はもとより、社会を営む様々な活動(政治、金融、健康、労働、経済、エネルギー、…)からも考えていき、できる事から実践していきましょう、と声をかけてくれる本です。
余談ですが、この企画の連絡をいただき、少年時代を振り返って本棚を探したりし、私が感銘を受けた本をいろいろと思い出してみました。よくよく振り返ってみると自然科学については本ではなく、映像でした。中でも1957年10月のトップニュースになったソ連邦(現ロシア)による人工衛星の打ち上げ、周回軌道に乗ったという、成功のニュースを見た時でした。打ち上げる為のロケットの仕組み、飛ぶ原理、無重力状態、円運動、宇宙のことなどなど、その後興味が次々とわいてきました。それが自然科学へ興味を持つ強いきっかけになったと思います。
少年時代からの自然科学にたいする興味関心はその後、現在まで続いています。近年は物質を構成するもの、素粒子や宇宙について誕生、構造、宇宙自体に興味を持ち続けています。