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葉っぱのフレディ -いのちの旅―

『葉っぱのフレディ -いのちの旅―』/レオ・バスカーリア 著/童話屋

【私の一冊】石井/アテンダントグループ(総合案内、発券業務、団体予約受付管理など、科学館の窓口となる仕事をしています)

『葉っぱのフレディ -いのちの旅―』/レオ・バスカーリア 著/みらい なな 訳/童話屋

 主人公である葉っぱのフレディは、大きな木の葉の一枚として生まれます。

 木に生い茂る葉はどれも同じような形、同じような色をしていますが、紅葉を迎えると葉によって色づき方が変わります。濃い黄色、燃えるような赤、深い紫色。風通しや日の当たり方の違い、気温の変化によって一つとして同じ葉にはならないのです。

 やがて冬になり、葉っぱのフレディも命の終わりを迎えます。枯葉となったフレディは雪解けの水に交じり、土に溶け込んで木々を育てる力へと変わっていきます。

 植物も動物も、そして人も、命が生まれて消えて、次の命へと繋がっていく、大きな自然の括りの中ではみな同じ。私は季節の流れ、そして命の巡りを感じるとき、この一冊を思い出します。