科学の本棚~科学と出会う・世界と出会う~

うちゅう せいざ(フレーベル館の図鑑ナチュラ 7)

『うちゅう せいざ(フレーベル館の図鑑ナチュラ 7)』/無藤 隆 総監修/縣 秀彦 監修/フレーベル館

【私の一冊】池田/インタープリターチーム(展示室での体験や対話をとおして、科学のふしぎな面、楽しい面を一緒にみつける仕事をしています)

『うちゅう せいざ(フレーベル館の図鑑ナチュラ 7)』/無藤 隆 総監修/縣 秀彦 監修/フレーベル館

 幼い頃は、わたしも多摩六都科学館のお客さんでした。当時いちばん好きだった展示室は、『宇宙の科学(現・チャレンジの部屋)』です。幼稚園の頃、初めて母にねだって買ってもらった図鑑が『うちゅう せいざ』でした。地球をとりかこむ天体の説明にはワクワクしましたし、自分が見上げる星座にまつわるお話にも想像をふくらませ、夢中になって読みました。

 しかし残念なことに、学校の算数や理科の成績はひどいものでした。それでも科学を面白いと思う気持ちが変わることはなく、遠回りしながらも、なんとわたしはロクトのおねえさんになってしまいました。大学で芸術を学んだわたしは今、アートの視点で科学を伝えたいと思っています。

 「好きなこと」と「得意なこと」は、必ずしも一致しません。でも”好き”の気持ちを見失わなければ、違った方法が見えてきます。今はうまくできなくても、向いていないと言われても、その気持ちを手放さず挑戦しましょう。その先には、思わぬ巡りあわせもあるのです。